妊婦の日々。その7

夜になると、そうだ記事を書こう!と思う。

昼間忙しかったわけでもなく、

寝て過ごしたり、ベランダで本を読んでいたりしたのに。

今日が形として残らないことをどこかで恐れているのかも。

 

今日は妊娠7ヶ月の頃の話。

 

最後のライブ

 

妊婦の日々。その1で書いたように、私の趣味はバンドである。

学生時代からベースを弾いていて、

近年は2〜3週に1回のスタジオ、3ヶ月に1回のライブというペースであった。

バンドマンとは呼べないくらいのんびりしていたので、

活動頻度の高い人はあまり参考にならないかもしれない。

 

それでも、妊娠した当初から「私はいつまで活動できるんだろう」という不安があった。

プロアマ問わず、ネットで妊娠期のバンド活動について調べてみた。

見つかったのは夫婦で活動するバンドの女性ドラマーと

マキシマムザホルモンのナヲさんが妊活で休止する、というニュースくらいであった。

モデルケースがとても少ない。

 

活動について医師の許可をもらうのもどうなんだろうと思い、

特に気にせず、妊娠初期から7ヶ月になるまで以前と同じペースで活動を続けた。

音楽的に激しいジャンルではなく、

コロナ禍でアコースティック編成が多かったのが良かった。

でもやっぱり、妊娠期を通して体調が安定していたから

以前と変わらずできたのかなぁと思う。無理をしてはいかん。

 

そして、妊娠7ヶ月の頃に最後のライブを迎えることになった。

体調的にもベストな時期だったと思う。

安定期を過ぎて、でもまだまだ母体が動ける時期。

私の場合、8ヶ月に入ると一気にお腹が出てきたので、

見る人が音楽に集中できなくなっていたかもしれない。

 

ライブは心をこめて、今までの集大成だという気持ちでがんばった。

 

7ヶ月まで活動できたのは、いろんな人の助けがあった。

まず、一緒に演奏するメンバーが理解してくれて、

ライブのときまで本当に体調を気遣ってくれたこと。

(逆の立場だったら、もっとバリバリ動けるベーシストを探すわい!

 となってもおかしくない。笑 ありがたや。)

そして、夫氏が楽器の運搬を手伝ってくれたこと。

練習のある日は私が車を停めている駐車場まで迎えにきてくれて、

マンションまで楽器を運んでくれた。

他にもライブをしたカフェのオーナーさん、お客さん。

沢山の人が声をかけてくれて、ずっと楽しく活動することができた。

 

私がベースを弾くと、よくお腹の中でニョロニョロとお子が動いていた。

私自身が楽しかったり、リラックスしているときに反応していたみたい。

音は聴こえてたのかなぁ。

生まれてきたら、いつか尋ねてみたい。

 

つづく。